論理回路をソフトウェアで組み替えることができるFPGAのご紹介
本日は、データ転送における遅延が小さく、エネルギー効率に優れたFPGAのご紹介です。
FPGAは、ASICに比べて初期投資が安く、開発者の間でも近年非常に人気で、2015年にはFPGAメーカーであるAlteraをIntelが買収したことでも、
このワードを聞かれたことがある方は多いのではないでしょうか?
その時、Intelが買収するのに費やした金額は、何と驚きの167億ドル(当時のレートでおよそ1兆8,000億円)!!
そんな業界大注目のFPGAは、以下のような特徴や活用例があります。
■FPGAの特徴
1.論理回路構成を24/7/365自由に書き換え可能。
2.産業向け(放送・通信)から民政機器まで多種多様な製品へ組み込み可能
3.ハードウェアレベルと同等な高速処理性能を実現
FPGAはプロセッサの論理回路の構成図をSRAM上に保持し、この内容をソフトウェアで書き換えることができます。
したがいまして、小規模な処理ならそのまま「論理回路」へ組み込み、ハードウェアレベルで実現したものと同等のスピードで処理が可能です。
これはFPGAの高速性の高さを示しています。
また、現在放送・通信向けといった産業機器から民政機器まで様々な製品へ組み込まられていることを立証しているのです。
■FPGAの活用例
ケースA:安定した入手性(Long Tearm on Market)
ケースB:柔軟性(機能変更のスムーズさ)
ケースC:高性能(プロセス進化による高速動作、高集積化)
ケースA:安定した入手性 Long Tearm on Market
課題:マイコンにて機能実現。製品としては10年、20年と長期供給をしている。
このため、いつか採用している部品のEOLが訪れる可能性がある。
マイコンなどの製品はその演算機能以外にも各種ブロックがあるため、実現したい機能以外の無駄なブロックが多く存在している。
限られたブロックでありながら有効活用ができていない。
解決方法:「FPGA」のリクエスト機能を随時修正可能である特性を最大限に生かし、内部ロジックをプログラムで実現可能とする。
必要な機能のみを実装することが可能となり、効率の良い設計へ変更することができた。
ケースB:柔軟性(機能変更のスムーズさ)
課題:従来CPU+ASSPで処理をおこなっていたASSP性能が要求を満たさなくなった。
これにより、採用ASSPの見直しが必要となり変更を実行することで、設計コストが大幅に増加がみこまれる。予算確保が困難になってくる。
解決方法:「FPGA」にてスケーリング処理、OSD処理を実現。次世代開発時に更なるアップグレードが必要となる。
解像度など仕様向上に必要な機能対応も「FPGA」で柔軟におこなうことができる。
24/7/365書き換え変更が行えるため、設計コストの増加を抑えることができ、より安定した予算・スケジュー管理で運用することができるようになった。
ケースC:高性能(プロセス進化による高速動作、高集積化)
課題:モーター制御などのリアルタイム性が求められる機能を大量に処理する必要がある。
現在の設計で設定しているCPUの並列処理では、実現不可能な部分がいくつかあるため解決策を探しているが見つからない。

解決策:「FPGA」導入により、CPU並列処理では収めることが出来ない処理のハードウェア化が可能。
例えば、モーター駆動条件を決めるために、固定動作シーケンスやリアルタイムで検知したワーク状態・モーター負荷状況など、
検証が必要な要素が多くある。
駆動条件を満たすためには、各状況を数μ秒以下の時間で導く必要がある。
「FPGA」の導入で、製品へCPUを内蔵させ、1チップ化を実現させる。加えて、消費電力と実装面積の削減にもつながった。
いかがでしょうか?
1980年代に初めて製品が誕生した当初は、ゲート数が少なく動作速度も遅かったため、用途に限りがあったのですが、
現在では、ASICの開発に非常にコストがかかるため、FPGAの方に注目が集まっております。
その中のメーカーでも圧倒的な人気を誇るXilinxの取り扱いを弊社ではしておりますので、ぜひお問い合わせ頂ければ幸いです。
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